ランニングの目安ペースは?練習のときに重視したい数値まとめ

ジョギング

ランニング・ジョギングでは、GPS時計を利用するという方も多いでしょう。もちろん、筆者もGarminを愛用し始めて4年ほど経過しました。

問題となるのは、ジョギングといった“ゆっくりとした走り”でもGPS時計に踊らされるパターンです。

練習でのタイムは「雑誌に載っているような指標」よりも「自分自身が体感で覚えているペース」を刻むことがどれだけ重要かをご紹介しましょう。

「じゃあおまえのLSDタイムどれぐらいだよ」の答え

「LSDは8分以下! それ以上のスピードでは“ゆっくりジョグ”だよ」といった言葉も飛び交いますが、筆者にとってはこの指標がよく分かりません。

巷では「LSDの定義」をすると話が荒れると言われますが、曰く、「1kmを全力で走ったときより2倍遅いペース」がLSDだという方もおられます。

たとえば実業団ランナーであれば1kmを2分30秒ほどでしょうから、単純に倍にすると5分がLSDペースとなります。

あの川内優輝選手は「とにかくキロ5分で2時間走ることを大事にしている」というように、筆者にとっては快調ペースだったりする「キロ5分」というスピードが、トップアスリートであれば“LSDのような、のんびりしたペース”だともいえるわけです。

ちなみに筆者がゆっくりと感じるペースは1km5分40秒~6分ですが、1km全力は3分10秒程度です。

もし「後者」のLSDの定義であれば、キロ6分20秒が「LSDペース」だともいえるでしょう。

「前者」の、LSDに対する完全な位置づけは、“走りに束縛される”ようで筆者はあまり好きではありません。

とは言え、世の中には「LSDキロ11分」で毎日練習した結果、フルマラソンを2時間40分台で走られるランナーもおられます。

何が正しくて、何が答えなのかは「己のスタイル」に合わせたほうがいい場合もあるでしょう。

プロ野球選手と草野球のピッチャーと同じ考えをすべきか

もともと筆者は野球をしていたこともありますが、プロがどれだけ速い球を投げるかはYoutubeなどを見れば一目瞭然です。

たとえば草野球であれば「120km/hの直球」が投げることができれば(軟式で)、もはや小さな地域では無敵状態だともいえます。

野球に特に詳しくない人も、あの大谷翔平投手が160km/h以上の速球を投げることはご存じでしょう。その大谷翔平投手が“指に引っ掛けて投げるだけ”で120km/hは簡単に計測されます。

それだけの筋力量とフォームの違いが歴然としているので、キャッチボールのスピードでさえ、野球が苦手な方は“恐怖”を感じるでしょう。

なお筆者の今のブヨブヨのお腹と細りきった腕では、最高球速は90km/h台で、もはやプロのスローカーブ状態なのです……。

つまり、どんなスポーツでも「ベースの違い」で、“ゆっくりなのか速いのか”が異なるわけで、草野球の投手の全力をかけたストレートと大谷翔平投手のストレートが段違いのように、我々ランナーにとっての“全力の走り”と、実業団やプロ・トップランナーの“全力の走り”には異なりがあるわけです。

それゆえに「キロ●●分はLSD」であるとか「キロ●●分はレースペース」だというのは議論するに値しないわけのでは、と思うわけであります。

ジョギングでの練習ペースは「絶対数値」を指標に

結局何が言いたいかというと、「LSDは8分以下でないとだめ」であるとか、「ゆっくりのジョギングがキロ6分で」だとかは個人差があるので、GPSのタイムに踊らされる練習というのは「ストレスの原因」にもなりえますし、自分の体へ神経を研ぎ澄ますことができないランナー体質になる可能性もある、ということです。

GPS時計をつけることはむしろ賛成なのですが、GPS時計はあくまで体感スピードの「参考数値」までにしたほうが、ペース感覚が身につきやすいのは自信を持って言えます。

これはビギナーランナーに特に多く、「数値」というのは我々日本人は特に好きなので、タイムが上がってくるとついつい「タイムばかり」がモチベーションになってしまいやすいです。

ただ、もし「壁」にぶちあたったときや「故障」をしたときにその状態であれば、走ることができない状態がストレス状態にもなりえ、そもそも「生涯ランナー」でいることができる可能性も低くなります。

自分にとっての「ジョギングペース」、「LSDペース」、「快調ペース」、「レースペース」、「LTペース」、「インターバルペース」、「全力ペース」には個人個人で異なるもので、雑誌に載っているような練習内容をまるまるとコピーするのはどうかと思います。

もちろん、どんな練習がいいか、どんな練習があっていないかは個人差があるわけですから、その「答」を求めることに窮しているランナーの方は、一度、「自分のジョギングペース」から洗いざらい見直してもいいかもしれませんね。

練習やマラソンで思ったより遅いペースだと感じたとき

練習でもマラソンでも「思ったより遅いペース……」と感じる時もありますよね。

練習では「ポイント練習」、マラソンでは「本番」に“思ったより遅いペース”だと感じると、ついつい焦りがちです。

ただ、この“思ったより遅いペース”に惑わされると、練習でもマラソンでも痛い目に見ることが多いです。

ペース感覚はバッチリでも…思ったより遅いペースのとき

過去記事でも何度も触れているように、走っているときのペースはGPS時計よりも“体感速度”を優先すべきです。

これにはいくつか理由がありますが、その日の体調次第で“ペース感覚のズレ”が起こることが多いためです。

「練習では余裕でキロ4分で走れていたから、もっとペースを上げなきゃ」

これが、レースで陥りやすい一つの「罠」です。GPS時計は正直なペースを数値として表示しますが、ランナーはその日の体調次第でペースが“速く”感じるとき、“遅く”感じる時があります。

前者であれば「好記録」が狙えやすいですが、フルマラソンで調子に乗ると後半に地獄を見ます。

ツライのは後者の“思ったより遅いペース”のときです。フルマラソンを走るランナーであれば多くが「目標タイム」があるでしょうが、そのためには「目標スプリットタイム」を立てることが多いです。

自分自身の体感速度では「キロ4分」でも、調子や天候によっては「キロ4分15秒」であることもめずらしくありません。

特に、「サブスリー」を目指すランナーは、この“ペース感覚のズレ”で何度も壁に跳ね返されるはずです。

また、「インターバル練習」のときに、思ったようなペースで走れないと自分を責めがちです。

練習でもレースでも、“思ったより遅いペース”だと焦りを感じがちですが、これがズルズルと悪循環に襲われることもあるので注意が必要なんです。

体は正直!練習では勇気を出して「ペースを受け入れる」

体というのは正直なもので、“体が重い”あるいは、“体調が悪い”といったときには、ポイント練習でも思ったようなペースで回すことが出来ないこともあります。

ポイント練習の前には、「きちんと設定ペースでこなせるか」といった心理的なプレッシャーも感じやすいので、思ったようなペースで走ることができないと「自己嫌悪」に陥るケースもあるでしょう。

ただ、練習中にはあくまで“その日のペースを受け入れる”ということも大事です。

人間は機械ではないので、一コンマ、一秒と毎日ペースを整えることは難しいものです。ジョグやペース走をしていても、思ったようなペースで走ることができていないときは首を傾げたくなるものです。

ただ、それに反して「自己嫌悪」に陥ることはありません。

前述したように、その日の体調次第で「ペース感覚」というのは変化してくることもあります。

一番危険なのは、“GPS時計に踊らされる”ということです。すなわち、ペース感覚よりもデジタル数字を優先してしまうケースです。

あくまで走っているのは“自分の足”であり、“時計”ではありません。

その日のコンディション次第で、いかにペース感覚をリカバリーさせることができるかへの意識も、大事なトレーニングといえるでしょう。

レースで「思ったより遅いペース」だと感じたとき

筆者にも経験があるのですが、「思ったより遅いペース」だとレースでは焦りが先行します。

レースのシミュレーションをしていると、設定ペースは自ずと出てきますが、その“設定ペース”より遅いとついつい道中にペースを無理やり上げてしまいがちです。

これは「地獄への入り口」で、後半にはほぼ潰れてしまうことが確定してしまいます。

フルマラソンは不思議なもので、前半はペースが遅く感じたり、足が重く感じたりしていても、30km以降に急に体が軽くなることがあります。

そのための条件は「マイペースを貫くこと」です。

もちろん、気付けたときの「フォーム修正」や「我慢のレース」が結果として花開くこともありますが、ペース感覚がずれると大半のレースで後半に“ツケ”がやってきます。

「GPS時計」では自分が想定していたペースより遅くとも、あくまで「後半にかける」という思いが、結果的にネガティブスプリットを生むこともあります。

マラソンは「我慢のスポーツ」とも言えますが、これは体力的にも精神的にも同じことが言えるでしょう。

練習でもレースでも、「ペースが思ったよりも遅い」と感じたときには精神力が試される場面です。

筆者のように“焦り”を感じたときには、多くが後半の失敗につながります。

シニアランナーがフルマラソンを得意とするのは「経験」にもありますが、「精神的な落ち着き」がレースに影響を与えることが多いためでしょう。

反面、若いランナーは“スピード任せ”であったり、“無理なペース”で攻めてしまい、後半に後悔をすることが多いのです。

筆者が“若い”のか“未熟”なのかはさておき、ベテランランナーのように「ペース感覚と判断力」に優れたランナーは、レースや練習での失敗が少ないのは言わずもがななのです。

ランニングの目安ペースまとめ

長々となってしまいましたが、結局、自分なりのペースは自分でみつけることが大事ではないか、という基本的なお話です。

筆者にとってはいろいろな意味で「不発のシーズン」で終わりそうですが、来シーズンに向けて練習ができるようになれば、改めて「ジョギングの有用性」を確かめたいです。

そして、「ゆっくりのジョギング」が「フォームづくりの基礎」であることを再度確認し、来シーズンに向けての「ベース」を作っていけるようなシーズンの始まり方をしてみたいわけです。

「GPS時計」をたまにつけない日、おすすめですよ。

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Runjoy!編集部です。 【編集長プロフィール】 愛媛県松山市にいる市民ランナー。大阪生まれで東京でメディアマンとしても活躍。 フルマラソン: 2時間57分 ハーフマラソン:1時間23分 10km:36分29秒 5km:17分32秒 「ランニングフォーム」や「健康」を第一に考えるランナーです。 楽しく走りつつ、マナーのよいランナーになるのが目標です!