練習ペースは相対数値より絶対数値を重視すべき理由

ジョギング

ランニング・ジョギングでは、GPS時計を利用するという方も多いでしょう。もちろん、筆者もGarminを愛用し始めて4年ほど経過しました。

問題となるのは、ジョギングといった“ゆっくりとした走り”でもGPS時計に踊らされるパターンです。

練習でのタイムは「雑誌に載っているような指標」よりも「自分自身が体感で覚えているペース」を刻むことがどれだけ重要かをご紹介しましょう。

 

◆「じゃあおまえのLSDタイムどれぐらいだよ」の答え

「LSDは8分以下! それ以上のスピードでは“ゆっくりジョグ”だよ」といった言葉も飛び交いますが、筆者にとってはこの指標がよく分かりません。

巷では「LSDの定義」をすると話が荒れると言われますが、曰く、「1kmを全力で走ったときより2倍遅いペース」がLSDだという方もおられます。

たとえば実業団ランナーであれば1kmを2分30秒ほどでしょうから、単純に倍にすると5分がLSDペースとなります。

あの川内優輝選手は「とにかくキロ5分で2時間走ることを大事にしている」というように、筆者にとっては快調ペースだったりする「キロ5分」というスピードが、トップアスリートであれば“LSDのような、のんびりしたペース”だともいえるわけです。

ちなみに筆者がゆっくりと感じるペースは1km5分40秒~6分ですが、1km全力は3分10秒程度です。

もし「後者」のLSDの定義であれば、キロ6分20秒が「LSDペース」だともいえるでしょう。

「前者」の、LSDに対する完全な位置づけは、“走りに束縛される”ようで筆者はあまり好きではありません。

とは言え、世の中には「LSDキロ11分」で毎日練習した結果、フルマラソンを2時間40分台で走られるランナーもおられます。

何が正しくて、何が答えなのかは「己のスタイル」に合わせたほうがいい場合もあるでしょう。

 

◆プロ野球選手と草野球のピッチャーと同じ考えをすべきか

もともと筆者は野球をしていたこともありますが、プロがどれだけ速い球を投げるかはYoutubeなどを見れば一目瞭然です。

たとえば草野球であれば「120km/hの直球」が投げることができれば(軟式で)、もはや小さな地域では無敵状態だともいえます。

野球に特に詳しくない人も、あの大谷翔平投手が160km/h以上の速球を投げることはご存じでしょう。その大谷翔平投手が“指に引っ掛けて投げるだけ”で120km/hは簡単に計測されます。

それだけの筋力量とフォームの違いが歴然としているので、キャッチボールのスピードでさえ、野球が苦手な方は“恐怖”を感じるでしょう。

なお筆者の今のブヨブヨのお腹と細りきった腕では、最高球速は90km/h台で、もはやプロのスローカーブ状態なのです……。

つまり、どんなスポーツでも「ベースの違い」で、“ゆっくりなのか速いのか”が異なるわけで、草野球の投手の全力をかけたストレートと大谷翔平投手のストレートが段違いのように、我々ランナーにとっての“全力の走り”と、実業団やプロ・トップランナーの“全力の走り”には異なりがあるわけです。

それゆえに「キロ●●分はLSD」であるとか「キロ●●分はレースペース」だというのは議論するに値しないわけのでは、と思うわけであります。

 

◆ジョギングでの練習ペースは「絶対数値」を指標に

結局何が言いたいかというと、「LSDは8分以下でないとだめ」であるとか、「ゆっくりのジョギングがキロ6分で」だとかは個人差があるので、GPSのタイムに踊らされる練習というのは「ストレスの原因」にもなりえますし、自分の体へ神経を研ぎ澄ますことができないランナー体質になる可能性もある、ということです。

GPS時計をつけることはむしろ賛成なのですが、GPS時計はあくまで体感スピードの「参考数値」までにしたほうが、ペース感覚が身につきやすいのは自信を持って言えます。

これはビギナーランナーに特に多く、「数値」というのは我々日本人は特に好きなので、タイムが上がってくるとついつい「タイムばかり」がモチベーションになってしまいやすいです。

ただ、もし「壁」にぶちあたったときや「故障」をしたときにその状態であれば、走ることができない状態がストレス状態にもなりえ、そもそも「生涯ランナー」でいることができる可能性も低くなります。

自分にとっての「ジョギングペース」、「LSDペース」、「快調ペース」、「レースペース」、「LTペース」、「インターバルペース」、「全力ペース」には個人個人で異なるもので、雑誌に載っているような練習内容をまるまるとコピーするのはどうかと思います。

もちろん、どんな練習がいいか、どんな練習があっていないかは個人差があるわけですから、その「答」を求めることに窮しているランナーの方は、一度、「自分のジョギングペース」から洗いざらい見直してもいいかもしれませんね。

 

まとめ

長々となってしまいましたが、結局、自分なりのペースは自分でみつけることが大事ではないか、という基本的なお話です。

筆者にとってはいろいろな意味で「不発のシーズン」で終わりそうですが、来シーズンに向けて練習ができるようになれば、改めて「ジョギングの有用性」を確かめたいです。

そして、「ゆっくりのジョギング」が「フォームづくりの基礎」であることを再度確認し、来シーズンに向けての「ベース」を作っていけるようなシーズンの始まり方をしてみたいわけです。

「GPS時計」をたまにつけない日、おすすめですよ。

 

【画像出典】

http://i.telegraph.co.uk

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Runjoy!編集部です。 【編集長プロフィール】 愛媛県松山市にいる市民ランナー。大阪生まれで東京でメディアマンとしても活躍。 フルマラソンは未だサブスリーしておらず。 【PB】 フルマラソン: 3時間3分 ハーフマラソン:1時間23分(非公式) 10km:36分29秒 5km:17分50秒(非公式) 「ランニングフォーム」や「健康」を第一に考えるランナーです。 楽しく走りつつ、マナーのよいランナーになるのが目標です!