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フルマラソンのペースはどれくらい?目標タイムとペース換算表

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フルマラソンのペースはどれくらい?目標タイムとペース換算表

フルマラソンシーズン真っ盛りです。筆者が楽しみにしている、2/7の愛媛マラソンも間近となってきました。同日には、別府大分毎日マラソンもあり、フルマラソンに向け調整に入っている方も多いことでしょう。

フルマラソンはいつ走っても「しんどい」と感じる筆者ですが、あるレースを経験してから“なるべく楽に走る”ことを目指して練習しました。

その“楽に走る”秘訣は“ペース感覚を磨くこと”なんです。

ペースがわかるGPS時計頼りはNG?

マラソンを走るとき、“何時間で走りたい”という目標タイムから逆算して、“1kmを何分で走りたい”と、目標LAPを設定するのは一般的ですよね。

その際、頼りになるのが「GPS時計」です。筆者も数年前からGarminを愛用させてもらってます。

多少の誤差はあれども、“1kmを何分で走れるか”の指標には、GPS時計が便利で、練習でもレースでも「Garminなしには走れない!」という方も多いですよね。

実はこれが“楽に走れなくなる”原因の一つでもあるんです。

GPS時計は「利用する」のが正解

実は筆者、あるレースでどうしても3時間10分を切りたいことがあったんですね。

そのレースでは、「1kmを4分30秒で走り続ける」と目標を立てていて、とにかくGPS時計で目標LAPを下回るとペースを上げる、上がると下げるを繰り返していたんです。

言うまでもなく、そのレースは大撃沈。10kmぐらいから体の調子がおかしくなりました。

これは“時計に踊らされていた”ことが大きな理由です。

というのは、本来、マラソンでイーブンペースで走るには“ペース感覚”が身についているかどうかで、楽に走れるかどうかが左右されます。

GPS時計は多少の誤差があり、しかも最も優先すべき“体の調子とリズム”を無視してまで時計に依存するのは、長丁場のマラソンではむしろ“ペースが狂う”もとなんです。

目標タイムまで逆算しての1kmあたりのペース設定はもちろん大事なんですが、“楽に走るコツ”としては、ペース感覚を身につけることです。

練習でGPS時計をつけていても、「今、何分ペースで走れているんだろう?」では失敗します。

「1km走れた。大体、これぐらいのペースかな?」でピッタリとペースが合っていれば、それは“ペース感覚が身についてきた”証拠だといえます。

ペース感覚を身につける方法って?

ペース感覚を身につけるため、筆者が試してみたのは2つです。

  • 時計をつけて走らないジョグを増やす
  • GPS時計をつけていても、あまり時計を見ない

そうすると、走ることにも集中できるので、フォームのちょっとした変化にも気付きやすくなりました。また、走ることに集中できるようになりました。その結果、ある程度のペース感覚は身についたかなと自負しています。

ただ、“ある程度”です。

陸上部の練習ともなると、“1秒の誤差”でも監督に叱られると聞いたことがあります。

無論、筆者は走ることを楽しむ市民ランナーですので、それほどまでのストイックさは持ちあわせていません。ただ、マラソンを走る上では“なるべく楽に走りたい”とも思います。

楽に走ることができれば、すなわち“大崩れ”することはないと考えるためです。

そのための練習は、たとえばビルドアップ走やペース走がおすすめです。また、インターバル走も効果的なようです。

ビルドアップ走

たとえば、キロ6分からスタートして、1kmごとに10秒上げます。

5分50秒→5分40秒→5分30秒……

といった具合ですね。その際、一周1km測れるコースが理想ですが、ないのであれば、信号のない公園などがおすすめです。

1周の距離を知っていれば、GPS不要ですよね。

走ることに集中して、1kmあたりのLAPに狂いがないように走るのがコツです。

ペース走

マラソンペースでのペース走がおすすめです。

心肺機能と持久力を鍛えるペース走とは違い、あくまで“どれぐらいのペース”で走っているかの確認の練習ともいえます。

あまり神経質になる必要はないですが、自分が走っていて感じるペースとGPS時計などの表示で、その誤差を埋める作業をします。

5秒以内なら誤差の範囲かな?と筆者は練習していました。

インターバル走

1kmを5本、レストを200mとすると、どうしても速いペースで走ってしまいがちですが、どうやらそれは違い、LTペースで“ペース感覚”を身に付けることが大事らしいです。

筆者の性格上、どうしてもペースが上がるのでインターバル走でのペース感覚習得は実施したことがないですが、これも効果はありそうです。

マラソンでタイムを伸ばすコツ

筆者のような凡ランナーは、練習量も質も重視しなければ、フルマラソンで“納得の行く走り”ができません。

10km以下がある程度走れていたのに対して、フルマラソンの記録はサブスリーには程遠い状態。

ただ、練習をしすぎて故障をしてしまえば、せっかくのマラソンも走れません。

練習をしないまでは無理ですが、“練習少なめ”でマラソンのタイムを伸ばす方法を考えてみました。

マラソンを楽に走るには「走りの“絶対音感”」を身につける

ペース感覚を養うというのはマラソンにおいて大事なことです。

GPS時計頼みでは、その日のコンディション、外的要因、ちょっとしたトラブルに巻き込まれた時に、歩いてしまうことも多いんです。あるいは、そのままDNFという経験をしてしまった方も多いでしょう。

マラソンで“いかにラクに完走するか”を考えた時、自分のその日の適正ペースを知るには「走りの“絶対音感”」が役に立ちます。

音楽においての“絶対音感”とは違い、こちらは後天的に身に付けることができますよ。

「走りの“絶対音感”」を身につけるには、練習中にいくつかの意識をおくといいんです。

  • 音楽は聴かない
  • 走っているときに体の動かし方など、体への意識を研ぎ澄ませる
  • 自分の走りのリズムを身につける
  • 上半身主導で走る

寸分狂わないペース感覚というよりも、自分にとって“その日走りやすいペース”を把握することが大事です。

体幹トレーニングで体幹を鍛えてブレをなくす

中には平日、残業続きで走ることができないという方もいるでしょう。

帰宅が23時を超えれば、走りに出るということも難しいかもしれません。

そんな方は、スキマ時間をつくって体幹トレーニングをしてみてください。自宅で可能な、お手軽な体幹トレーニングがおすすめです。

プランク

プランク

プランクは体幹トレーニングの基本。この姿勢で20秒~30秒キープを数セットしたいですね。

サイドプランク

サイドプランク

横っ腹が弱い筆者が強化したいのが、このサイドプランク。

この状態で片腕と片足を上げて20秒キープを数セットこなすと、ブレの少ない腕振りが可能になるはずです。

バックエクステンション

バックエクステンション

腕と足を非対称に上げるバックエクステンションも、お手軽にできる体幹トレーニング。

グイッとしっかりと伸ばしてキープすることが大事です。

贅肉につつまれている筆者ですが、その中身は鍛え上げられたインナーマッスルが眠っている(はず)。

ブレのない体幹を作れば、足への負担を大きく軽減できますよ。

川内優輝流?マラソンの経験値を積み上げる

川内優輝選手といえば、毎週のようにレースに出ていることで有名ですよね。

ただ、川内優輝選手にとってはレースがトレーニングという面もあり、“なんとなく走っている”という感覚では、必ず故障します。

目的意識を持って、月に1回は練習として大会に出てみるのも良いかもしれませんよ。

本命レースを絞って好タイムを狙うのが主流ですが、市民ランナーの走り方にはいろいろあるはずです。

マラソンで経験値を積み上げれば、いかにラクに完走できるかというノウハウ、給水でのロスの軽減、またレース独特のペース対応が可能になりますよ。

冒頭でも述べましたが、好タイムを出すには、あくまで“練習量・質”がともなっている必要があります。

ただ、“いかにラクにマラソンを完走できるか”、“いかに楽しく走ることができるか”といった視点でマラソンを楽しむのもありではないでしょうか。

体を使うのが嫌であれば、頭をフル回転させていきたいですね。

フルマラソンでPBを出すには「気持ち」が大事

いかにフルマラソンでパーソナルベスト(PB)を目指して厳しい練習を続けていても、なかなか思ったように記録が残せないランナーも多いようです。

「何とかしてサブスリーを達成したい」だとか、「死ぬまでに福岡国際マラソン(2時間40分切りの持ちタイムが必要)で走りたい」と努力するランナーを支えているのは、もちろんモチベーションと練習量。

ただ、やはりそこに最も必要なことは“気持ち”なんです。

これほどまでに“マラソンブーム”になったのには、マラソンは“いかに自分を出せるか”がマラソンのタイムに直結することからではないでしょうか。

初めて大阪マラソンで体験した「気持ちで走る」という本意

普段の筆者をご存知の方は、筆者があまり表に闘争心を出さずに“クールぶる”ことを見抜いておられるでしょう。

100人いれば100人の“マラソンのゴール”があるように、走る動機も様々ですよね。

2012年時、筆者の“走る動機”は「マラソンのタイム」という定量的な目標にありました。当時は、いわゆるサブ3.5にも届かない持ちタイム。

PBが3時間31分台で挑んだ「大阪マラソン」では、PBを大きく上回る3時間18分台でゴール。

タイムだけを語れば“まぐれ”だとか、“コース適正”にとどまりそうですが、実はこのレースで筆者は初めてマラソンで涙を流したんです。

生まれた故郷の心斎橋筋のど真ん中で走れる喜び、飛び交う関西弁の応援、西成のアンモニア臭の懐かしさ、幼少期に色々と抱えたトラウマや思い出など、色々なものがこみ上げてきて、「ランナーズ・ハイ」を感じたフルマラソンの一つでもあります。

南港大橋で密かに涙を流していたことは、実は誰にも打ち明けたことはありません。

当時は実感がなかったんですが、フルマラソンでPBをいかに出すかには、「気持ち」というのはフルマラソンで好記録を出すためにはなくてはならないものなんです。

フルマラソンでは「目標」を作るべし!タイム目標だけでは失敗の可能性も…?

どちらかというと「性悪説」の筆者ですが、それは自分の弱さを認めたくないから。

なので、たとえば「フルマラソンをゴールしたらプロポーズするぞ!」だとか、「家族のためにフルマラソンを完走してやるんだ」ということを、恥ずかしながら鼻で笑っていた自分がいます。

「走るのは自分1人でしょ?」と。

でも、やはりフルマラソンは“1人で走る競技”ではないんです。

支えてきてくれた家族、切磋琢磨してきた友人、レース中のボランティアの方々、つきつめれば、シューズを大量生産・大量消費で支えてくれる中国やベトナムの工場の方々。

色々な人の“汗”があってこそ、“フルマラソンで好記録を出したい”という気持ちを持ったほうが、完走できた後の“気持ち”が全く違うんです。

たとえサブスリーをしても、福岡国際マラソンの切符を獲得しても、そこに「気持ち」がなければ、それは“ただの数字”になってしまうと思いませんか?

日本人は数字の目標が好きなので、“マラソンにハマりやすい気質”であることはあるでしょう。

ただ、そこに何か“付加価値”があれば、PB更新はもちろんのこと、もっと違った“何か”をレースでみつけることができるかもしれませんよ。

近年のマラソンブームで、「いかに速く・早く走ることができるか」がステータスにもなってきていますが、こんな時代だからこそ、走る意義・意味ということを振り返ってみるのはいかがでしょう?

ダイエットのため、自分の弱さに打ち勝つため、失恋からの克服、ライバルに負けたくないから、あるいは、フルマラソンを完走したらプロポーズがしたい……

マラソンほど“十人十色”のスポーツはありませんよね。

マラソンでモチベーションが落ちたランナーの方は、一度、自分が“なぜ走るか”を思い出してみてはいかがですか。

季節ごとのマラソン大会でベストタイムを出すコツは?

「冬マラソン」でベストタイムを出すには?

秋マラソンは、夏の練習の成果が出やすいだけに「成功」も「失敗」もしやすい時期のレース。

気温も思った通りに下がらずに、「練習したのに、30km以降で全く自分のペースで走ることができなかった」という人も多いのでは?

ただ、その「秋マラソンの失敗」が「冬マラソンでのPBやいいタイム」を出すバネにすることができるのも、秋マラソンのいいところなんです。

秋マラソンで成功すると冬マラソンで失敗しやすい?自信過剰に注意

秋マラソンで成功を収めたというランナーの方は、夏の練習が功を奏する結果になったということですよね。

特に都市型マラソンとなると、気分の高揚も後押しして「嬉しさ倍増」という人も多いはず。

「本命レースじゃないのに、PBが出た! 冬マラソンは絶対に、今以上に結果が出るはず」という方は要注意。

確かに、そのまま上昇気流に乗って、「無敵モード」に突入するかもしれません。

ただ、自己体験のみで言うと、過度の自信は冬マラソンでの“失敗”にもつながりやすいんです。

秋マラソンで成功したが冬マラソンで失敗した例

個人的な経験で言うと、5年前に「サブ3.5」で苦労していた筆者が一気にタイムを縮めたのが、2017年と同じく11月に開催された5年前の大阪マラソンでした。

練習はもちろんしていたものの、不安ばかり。ただ、そのレースで型にはまってサブ3.5の達成はもちろんのこと、3時間10分台で走ることができなことに“天狗”になったのが、当時の筆者でした。

当時の翌年に行われた2013年の愛媛マラソンでは、慢心や不安のなさから一気に失速。故障も相成って、サブ4ギリギリでゴール。

その時は、「もうフルマラソンは走りたくない」とすら思いました。

フルマラソンというのは「練習がベース」。“まぐれがない”という、泥臭いスポーツなのには変わりはないものの、当時、記録向上に自信を重ねた筆者が抱えていたのは「慢心」だったんです。

秋マラソンの失敗をバネに「冬のマラソン」でベストタイム更新を

秋マラソンというのは、どちらかといえば「結果が出ない」という人のほうが多いと仮定しています。

と言うのも、走り込み期が「夏」ではなくてならないからなんです。

夏はどうしても距離も踏めず、ペースも落としがちに。暑さで心拍数がすぐに上がってしまうので、シリアスランナーを除けば「追い込んだ練習」をあまりしないというランナーも多いんです。

なので、できれば「秋マラソンの失敗」は“悔しさのバネ”にして、今の自分自身の「力の無さ」の部分を追求することが大事では?

  • 心肺機能の弱さ→ジョグの後にウインドスプリントで200m疾走を3~5回取り入れる
  • 筋持久力のなさ→ウォーキング5時間や、LSD3時間を取り入れてみる
  • スピード持久力のなさ→ペース走やインターバルを週に1度は最低行う

何が課題かは、ランナーそれぞれによって違うもの。

もし秋マラソンで「心が折れて歩いた」という方は、その悔しさをバネに「冬マラソンではマイペースを守って“完走”」でもいいんです。

マラソンの醍醐味は、やはり「自分との闘い」。

秋マラソンで失敗したことを「バネ」にするか「諦める」かは、ランナーそれぞれの心持ち次第では?

フルマラソンというのは、練習が全てを握るといっても過言ではないですよね。

要は「火事場のクソ力」なんてものはありえないわけなんです。

だからこそ、秋マラソンで失敗したランナーほど「冬マラソン」、あるいはエントリーしていないのであれば春以降のフルマラソンで“一花咲かせる”ために、自分自身の足りない部分を補強しませんか?

秋マラソンの失敗はきっと、冬マラソンに花咲くはず。

自分との闘いを、これからも楽しんで成長してくださいね。

フルマラソンの最大の敵「30kmの壁」にぶつかる原因とは

フルマラソンでどのランナーも感じるのが「30kmの壁」です。

どんなランナーでも、フルマラソンを“よーいスタート”から何の体の変化もなく42.195kmを走り切ることは難しいもの。

「来期には30kmの壁にぶつかりたくない」

そんなランナーを悩ませる「30kmの壁」の原因は何なんでしょうか。

「30kmの壁」の原因は「見合ったペース」で走れていないから

フルマラソンとなると、スタート前にはすでにアドレナリン全開。

号砲と同時にいきなりペースが上がっているという方も多いですよね。特に、スタートブロックが後ろ側で“記録”を狙いたいランナーは、ついつい“ジグザグ走法”で前に前に進みがちです。

気づくと、フルマラソンを走り切る自分の“適性ペース”をかなり上回っているということも多いですよね。

たとえば、筆者であれば来期には何としても達成したい「サブスリー」。

イーブンペースでも、おおよそ1kmごとに4分15秒で走らねばなりません。このペースをイーブンだと感じられるようになるためには、キロ4分ペースがラクに感じられて、事前に30km走などで“本番ペース”より速いペースで走れることが必要です。

それが必要ないというランナーは、もともとスピードがあるランナーや、底抜けにスタミナがあるランナー、あるいはもともとセンスのあるランナー。

多くの市民ランナーは、“設定ペース”を考慮して、“自分に見合ったペース”の底上げの必要がありますよね。

そんな“自分に見合ったペース”を見誤って走る続けることが、「30kmの壁」にぶつかる原因の一つです。

負けず嫌いで見栄っぱりは「30kmの壁」にぶつかりやすい?

「どうしてもアイツには勝ちたい」

ライバルがいると、レースでもアドレナリンが出やすいですよね。筆者にも経験がありますが、そういう“競争心”のあるレースでは、好記録が出やすいともいえます。

ただその反面、フルマラソンとなると“失速”の可能性も高くなりがちです。

「絶対に勝ちたい」と思う“負けず嫌い”な性格に余裕が持てないと、レースでついついライバルを意識しすぎてオーバーペースになってしまうこともあります。

また、“見栄”が勝って、レース序盤からライバルより前に出過ぎると、そのライバルのターゲットになってしまいます。

無理がたたると、フルマラソンの場合はかなり高い確率で「30kmの壁」にぶち当たりながら、残りの12.195kmを耐えなければなりませんよね。

“虎視眈々の競争(競走)”で、冷静になることも「30kmの壁」にぶち当たらない秘訣では?

途中でフォームが乱れると90%の確率で「30kmの壁」にぶつかる?

人に誇れるフォームで走っているとはいえない筆者ですが、レース中にさらにフォームが乱れると、当然ペースは失速します。

フルマラソン中は特に“フォーム”を意識しなければ、30kmどころか20km地点で苦しむことになりかねません。

肩に力は入っていないか、肘は引けて肩甲骨が動いているか、肩甲骨と骨盤が連動しているか、骨盤が連動するときに腰のひねりは入っているか、骨盤が連動したときに足はちゃんと上げきれているか、足がちゃんと上がっているときに膝はスムーズに前に運べているか、内転筋を意識しながら着地できているか。

ふと思いつくだけでも、これだけのことをレース序盤から調整できるように、日ごろからフォームを意識したジョグをすることが、「30kmの壁」を克服するコツではないでしょうか。

筆者も、どうしてもオーバープロネーションが直らず困っていますが、どうにか内転筋を意識した走りをしようとしています。ただ、フルマラソンも30km以降となると、“点と点でつながった線”がもつれ始めて、次第に腰が落ちてペースダウンしてしまうレースばかり。

「来期こそは……!」とフォームを意識して走っています。

そのほかにも、喉の渇きや栄養の欠如からの“ガス欠”、あるいは脚が攣ったりすることも「30kmの壁」の原因ですよね。

ガス欠は即効性のある対策ができるものの、たとえば足の攣りグセなどは、ペース配分やフォーム矯正でかなり変わってきますよ。

筆者の場合は“脚ができていない”ことが原因で、30km以降に失速することが多いです。やはり、「30kmの壁」の最大の対策は、「走り込み」なのかもしれませんね。

フルマラソンは苦手という方も多いでしょうが、来期、あるいは今期の春のフルマラソンに向けて、ぜひ「30kmの壁」を克服してみましょう。

マラソンで後半に失速してしまう理由3つ

マラソンで後半に失速するという経験は、マラソン愛好者であれば誰でも体験したことがあるのでは?

たとえエリートランナーでも、35km以降に失速してしまうかペースキープできるかで、そのレースの“勝敗”が決まってしまいます。

ペース配分が違う!マラソンで失速してしまう大きな罠

フルマラソンは42.195kmの長丁場。

ドーピングで記録失格になった某・女子選手の一言に、「私はレース中は35kmまでは眠ったように走るの」という言葉が印象的でしたが、これはかなり的を射ているんです。

「マラソンは30kmからが勝負」という言葉がありますが、厳密にいえば「35kmからが勝負」で、もっと深掘りしていけば、「37km以降の5kmが勝負」ともいわれます。

筆者も何度も経験していることなんですが、30kmまででペース配分を間違っていれば、30km以降にペースアップできるということは99.9%ありえません

要は、身の丈にあったペース配分を身につけるということが大事なんです。

過去記事でも「ペース配分」については触れていますが、GPS時計頼みも“マラソンで後半失速する”という大きな原因の一つ。

自分の「適性ペース」を知るためには、練習でペース感覚を身につけることも大事なんです。

カーボローディングのしすぎ!オーバーウエイトでマラソン後半に失速…

今となれば笑い話ですが、筆者が大きな失敗をしたのが「カーボローディング」です。

マラソンで後半に失速グセのあった筆者は、マラソンの1週間前から「超・カーボローディング」と称して、週前半の3日は炭水化物を抜き、週の後半はとにかく炭水化物を摂るという、いわゆる「古典的カーボローディング」を試してみました。

結果は、当日の朝に従来より3kgも重い体重。

「走っていれば痩せる」と思いつつスタートした“悪夢のマラソン”のスタートでしたが、当時、3時間10分切りを目指していた筆者は、キロ4分29秒のペース維持ですら厳しくなっていきました。

そのまま粘ることなく、30km以降はウエイトオーバーも重なって“膝痛”と“渋り腹”で、そのまま“完歩”してゴール。

それ以降、古典的なカーボローディングは一切しなくなりました。

10km以下のマラソンでは大きく左右されるウエイトコントロールですが、マラソンでも“詰め込みすぎ”はよくないんですね。

カーボローディングも“ほどほど”がいいようです。

◆練習しすぎ!? 月間走行距離350kmオーバーでも陥る失速という罠

筆者の周囲のランナーはレベルが高すぎて、もはやついていけないレベル。

中には、毎月の月間走行距離が600kmを超えるというランナーもめずらしくなく、もはやその“凄さ”には閉口するばかりです。

ちなみに筆者の7月、8月の走行距離を合わせても400kmに届きませんので、懺悔とともにご報告とさせていただきます

なお、筆者がもっとも走ったのが、月間走行距離350km。

いわゆる「サブスリー」をするための最低月間走行距離は400kmという意見も多数を占める中、サブスリーの“サ”の字も出せない筆者ですが、中には月間走行距離が250km未満でもサブスリーを達成しているという人が多数なんです。

むしろ、300kmを超えると「故障が増える」という悩みを持ったランナーも多いんです。

つまり、過走行は“故障のリスク”とも隣り合わせなので、練習のしすぎで単月で距離を稼げても、通年で安定して走れないと“地足”がつきにくいというのが持論です。

確かに、月間走行距離を稼ぐというのは、マラソンで後半失速しにくくする、“最も大きな効果”が見込めます。ただ、そこに「質」がないと効果も薄くなると考えています。

「質」というのは、何も“きついトレーニングを増やす”だとか、“ビルドアップ走やインターバル、ペース走のバランスを取る”ということではありません。

ジョグ一つにとっても、いかに練習でフォームを見直せるか、ペース感覚を磨けるか、そして何より走りのリズムを身につけられるかが「質」と考えています。

マラソンにおいてもっとも大事なのは、「リズム」ではないでしょうか?

リズムが崩れるとペース配分も狂い、そして何よりレース中に集中できません。

レースに集中できないと、ちょっとしたアクシデントでも苛立ったり、萎縮してしまうものです。

あのドーピング失格になったママさんランナーである「私は35kmまでは眠ったように走る」というコメントを思い出して走るのが筆者の最近の恒例となっています。

でも決して、ドーピングはしないように注意ですね。

なかなか目標のタイムに届かないランナーの方は、ちょっとした視点を変えてみても好記録が出るかもしれませんね。

  • 適性なペース配分を知る
  • カーボローディングは相性次第
  • マラソンはリズムが大事

30kmと35kmの壁に打ち勝つには

2016年の東京マラソンは、箱根駅伝で快走した大学生が“日本人上位”を占めるなど、世代交代を感じさせましたよね。

また、箱根駅伝を盛り上げてくれた旭化成の村山謙太選手は、世界レベルの走りを前半見せてくれました。

アフリカ勢に立ち向かうという姿勢は、今後、世界で活躍する上では大きな糧になったのではないでしょうか。

しかしながら、その村山謙太選手に待っていたのは、まさに“30kmの壁”でしたよね。

これは我々、市民ランナーも多くが経験するもの。

今回、2016年の東京マラソンを振り返って、フルマラソンで“30kmの壁”と“35kmの壁”を克服する方法を考察してみました。

村山謙太選手のラップタイムはまさに「30kmの壁」を表す

アフリカ勢に果敢に立ち向かった村山謙太選手のラップタイムですが、25kmから徐々に落ちてきてますよね。

そして30km以降は、それまでのラップと比べると大幅なダウン。おそらく35kmから40kmまでの区間は“地獄”だったのではないでしょうか。

初フルマラソン独特のラップタイムといえるでしょうが、その果敢な走りこそ“経験値”となりますよね。

高次元で走る選手だからこそ、特にそうなのではないでしょうか。

フルマラソンの練習では、「このペースでいけるはず!」と思っていても、思うようにペースを維持できないフルマラソン。特に、スピードランナーは“30kmの壁”に苦しむパターンが多いようです。

日本人トップで走っていた服部勇馬選手に待っていた「35kmの壁」

敢然と先頭グループで走った村山謙太選手と対照的だったのが、東洋大学の服部勇馬選手でした。

日本人が多数いる第二グループで、虎視眈々と眠ったように走るペース配分は“学生離れ”した落ち着きでしたよね。

調子が良かったのか、30km前後の藤原新選手の揺さぶりをきっかけに飛び出した服部勇馬選手。

35kmまでは、「もしかして、日本人トップでゴールか!?」とワクワクさせてくれました。

その服部勇馬選手のラップがこちら。

30kmから35kmのラップタイムが最速ですよね。

「このままいける!」

本人もおそらく、そう感じていたはずですが、待っていたのは“ガス欠”の症状でした。35km以降はペースを維持できず、苦しんだ姿になってしまいましたよね。

トップ選手でも味わう「30kmの壁」と「35kmの壁」を克服するにはどうすればいいか

筆者に関しては、フルマラソンはかなり苦手です。トップ選手と比べては失礼ではありますが、30kmの壁や35kmの壁は、むしろ市民ランナーこそが痛感しがちですよね。

どのレースも、30kmの壁と35kmの壁に苦しむばかりな筆者ですが、気持ちよく走れたレースはやはり、ハーフ以降の方が速いネガティブスプリットでした。

あるいは、ほぼイーブンペースでまとめられると気持ちいいですよね。

筆者がマラソンで「安定してきたな」と痛感してきたのは、一つのことを意識し始めてからです。

それはずばり、“マラソン中は何も考えないこと”なんです。

フルマラソンともなると長丁場になるので、どうしてもゴールタイムだとか、給水のことだとか、目標ラップと現実の乖離を考えがち。

ただ、これってかなりエネルギーを使ってしまうわけなんですね。

30km以降も、「ペースが落ちてきた……どうしよう」だとか、「まだ35km……歩きたい」と頭に浮かんできても、ぷっつりと頭から消し去ることで、かなりペースダウンを抑えられるはずです。

実は、あの福士加代子選手も同じことを語っておられます。

マラソンは省エネで走らないともたないので、レース中は何も考えないようにしています。考えたとしても、すぐ消すんです

出典:http://number.bunshun.jp

トップ選手の走りは、市民ランナーも見習うべきですよね。

フルマラソンになると舞い上がってしまいがちですが、冷静になって自分の体と対話することが大事です。

フルマラソンは練習の量と質によって結果が出るので、“努力のスポーツ”だともいえます。

ただ、努力だけではなかなかぶち破れない壁もありますよね。

筆者は走行距離は少ないですが、なんとか地味にタイムを縮めることはできています。

初めての10kmマラソンが58分台、その後もサブ4で精一杯だったことを考えると、ランナーは誰しも工夫次第でタイムは縮められるはずなんです。

30kmの壁や35kmの壁をぶち破るには、練習が最も大きな対策といえるでしょう。ただ、少しの工夫で打破できる可能性もあるのではないでしょうか。

“フルマラソンでは何も考えない作戦”、30kmと35kmの壁の克服のために、ぜひいかがでしょう。

30km走に縛られずに「長い時間のジョグ」を重視してみる

健康な頃、筆者はとにかく「長い時間のジョグ」が大の苦手でした。

10km走るのであれば、さっさと走って練習を終えたい。

ゆっくり走ると、退屈で飽きてくる。

同じようなランナーの方も多いはずです。ただ、この習慣がついてしまうと、長距離走の練習でも「速さ」ばかり意識してしまいがちです。

実はそれが落とし穴ではないか。

筆者にはそう感じたことが多々あります。というのは、フルマラソンで好記録を出すランナーの多くが、心底、「長距離走ることを楽しんでいるから」です。

つまり、ゆっくり走っても「苦に感じない」ことが、長い時間走ることの楽しさにつながっているんです。

どちらかと言えば、昨年よく走っていた筆者でも「長い時間走ること」よりも「30kmをいかに速く走るか」ばかりに意識がありました。

結果的に、それがフルマラソンの“落とし穴”ではないかと今は思うのです。

いかに楽しく、長い時間ジョグができるか?

それって、フルマラソンの「30km以降のペースダウン」を防ぐためには必要不可欠なことではないでしょうか。

スピードありすぎ?フルマラソンで最初の5kmのペースが早すぎるパターン

“自称スピードランナー(当時)”の筆者ですが、フルマラソンでもその癖が取れずに「最初からLAPの刻みが早すぎる」ということは往々にして経験しています。

ハマったレースでは「粘り」が活かせて最小限のペースダウンのロスで終えることができたレースもありましたが、ほとんどが30km以降に「急ブレーキ」だったりします。

当時はフルマラソンの記録の割に、10km36分台、ハーフ94分程度だった筆者でしたが、サブスリーを達成したことはありません。

相対的に「筋持久力」よりも「スピード任せ」のレースが癖になっていて、ネガティブスプリットを刻もうとしても、知らぬ間にポジティブスプリットになっていたりしたものです。

30km以降のペースダウンを防ぐ一つの方法として、「最初の5kmをゆっくりすぎるぐらいのペースで走る」ということもあります。

筆者も一度、5年前にそのペースを刻み、当時のPBを更新しました。最後の2kmのラップも最速。

試してみるには冒険も必要ですが、気持ちよくネガティブスプリットで走るには“最初は抑える”は大前提でしょう。

時間が許す限り「ジョグ練習」に専念すべき?

シリアスランナーになればなるほど、「インターバル練習」や「坂道インターバル」、「ペース走」と追い込む練習に意識がいきがちです。

もちろん、練習効果も高く、自分自身の成長を感じることができてストレス解消にもなり、ポイント練習は“記録”のためには必要なことでしょう。

ただ、ハーフまでは得意なランナーの多くが「長い時間のジョグ」に慣れていないことが多いそうです。

キロ6分で120分走る。

これほど「難しいこと」と嘆くランナーも多いのではないでしょうか。

ただ、実はフルマラソンに必要なのは筋持久力。それも心肺能力ではなく、脚の筋持久力です。

実はそれが足りない多くのランナーが、体幹の筋力が弱ってくると同時に“足の売り切れ”に陥り、ペースダウンしてしまうことが多いんです。

色々なランナーのタイプがあるので一概に言えないですが、「ハーフまでは得意なのに……」というランナーは、ぜひ、日頃の「ゆっくりジョグ」を、時間が許す限り試してみては?

例えば、朝練で短い距離をキロ7分で60分走り、夜はペース走などでまかなうことができれば「足の売り切れ」も解消できるはずです。

フルマラソンは難しい競技です。まぐれがないのが、また面白いところでもあるでしょう。

  • 30km走必須幻想に惑わされない
  • フルマラソンは最初の5kmをゆっくり走る
  • ポイント練よりもジョグ優先をしたほうがいいランナーもいる

マラソンの30km以降の失速を防ぐには?

30kmの失速を防ぐために、日ごろから練習でも意識したほうがいいことをご紹介します。

脚で前半から走れば、後半は失速間違い無し

「マラソンは30kmからが本番」という言葉もあるように、30kmまでは力を温存しておくことが大事ですよね。

とはいえ、サブフォー、サブ3.5、サブスリーなど目標は人それぞれ。

想像での域にはなりますが、たとえ福岡国際マラソンの切符を目指すランナーにとっても、共通するのは“30kmまでいかに無駄をなくすか”なんです。

そのためには、前半から上下にピョコピョコ跳ねて“脚で走る”というのはもっとも危険な行為。

ペースタイム云々以前に、いかに上半身を微動だにせずに、前進運動をスムーズに保てるかは大事ですよね。

30kmまで「力を温存する走り」を身につけるには

実を言うと、筆者も後半型というよりも前半型。いわゆる、ネガティブスプリットに対してポジティブスプリットの傾向があります。

前半につぶれて失敗したレースは数知れず。

特に男性の場合は、女性の「持久型」よりも「瞬発型」が多いので、前半にバネで走ってしまうということは多いんです。

確かに前半から「バネ」を使って、そのまま30km以降も“垂れないレース”ということはあるはずです。特に、練習量が多いランナーの方は経験することも多いはず。

でも、やはり“自分なりのペース”でないと、必ずつぶれるのがフルマラソン。

いかに30kmまで力を温存するかは、スタートから30kmまでは、自分の体・フォーム・調子と対話しながら走ることが、もっともつぶれにくい方法といえるでしょう。

日ごろからジョギングで「走りに集中」すれば失速しない

「景色を見ながらジョギングなんてできればいいんだけどね」といった海外アスリートの声を聞いた方も多いのでは?

確かにジョギングのイージーペースは動きに余裕があるので、周囲の景色もペース走より見えやすいもの。

ただ、本当に練習を効率よくしたいのであれば、ジョギング中は“景色は意識しない”ということも大事です。

というのは、フォーム、動き、体のゆがみ、ペース感覚、息の乱れ、周囲の交通に意識をおけば、景色を見ている余裕なんてなくなるはずなんです。

ジョギングとはむしろ、そういった「ポイント練習」では固めることができない部分を補強する意味もあるので、“ただ単純にゆっくり走る”というのは、かなりもったいないことをしているともいえます。

日ごろからジョギングでも「集中」と「意識付け」ができれば、フルマラソンでも冷静に対応できることが増えますよ。

外的コンディションに左右されることも多いですが、まずは「基礎固め」で30km以降の失速を防ぎたいものですね。

マラソンで心がけたい「我慢」の気持ちとペース配分

フルマラソンといえば、「我慢のスポーツ」と思われがちですよね。

実際は、フルマラソン愛好家からすれば“楽しいから”という理由で走られている方が多数なはず。

ただ、競技目的となると、いろいろな意味での「我慢」が必要ですよね。フルマラソンで心がけたい「我慢」とはどんなことなのでしょう?

フルマラソンでは最初の我慢が大事!

フルマラソンは長丁場。

本番になると、開放感から前半で飛ばしてしまいがちです。気分も高揚して、普段は走ることができない車道の真ん中を大勢で疾走していると、高揚しすぎてハイになりすぎるという方も多いのでは?

フルマラソンは「冷静さ」と「我慢」が肝心。我慢といっても、心理的な我慢が大事なんです。

特に、ペース配分に関しては初心者・ミドル・競技志向ランナー問わず、“冷静かつ我慢できるペースメイク”が重要になってきます。

フルマラソンでのペース配分にも我慢が必要?

どのタイムが目標なのかは人それぞれですが、共通していることは“前半いかに我慢できるか”ですよね。

サブスリークラスになると、「いかに前半貯金を作って粘れるか」も作戦の一つといわれますが、基本的には35km以降にペースを維持しつつ、さらにペースを上げられるレースが理想です。

レース後は「もっとやれたんじゃないか」と消化不良気味な気持ちになるぐらいがちょうどいいかもしれませんよ。

サブスリーランナーが後半の方がペースが速い「ネガティブスプリット」で走るには、走り始めはキロ4分20秒強というランナーもいるようです。

筆者の場合、2016年2月の愛媛マラソンは、“つっこんでいかに粘れるか”を試した結果、30km以降からは地獄……!

完走後のダメージも大きく、いかに“我慢のペース”が大事かをまざまざと感じさせられたんです。

フルマラソンのペース配分で我慢をする方法

フルマラソンは、始めのハーフまでは“眠ったぐらい”で走るのも理想といわれています。

勢い良く飛び出して、ハーフ以降に地獄を見るランナーも多いはず。

フルマラソンでは25kmまでは、「もっとペースを上げたい」という気持ちをいかに抑えられるかが大事。特にマラソン本番だと、気分も高揚しているので、日ごろの練習よりもペースを上げても苦しく感じないケースが多々ですよね。

いかに我慢できるかにはいくつかの意識が大事です。

  • ✨集団の中で我慢をする(リズムづくりにもなる)
  • ✨自分なりのペースメーカーをみつける(走っていてリズムが合うと感じることが大事)
  • ✨GPS時計は5kmごとに手動でラップを取る(GPS時計にペースを狂わされない)
  • ✨調整で脚を軽くしすぎない

「前半につぶれやすい」という筆者のようなタイプは、「我慢のレース」を癖付けるといいかもしれませんね。

フルマラソンは経験も大事といいますが、経験が豊富なランナーでもレースによっては我慢がきかないことも。

常に冷静でいることができるかは、普段の練習でいかに集中できているかも大事ですよ~!

自分のベストをつくして、いいマラソンシーズンにしてくださいね。

マラソンでネガティブスプリットで走るということ

「マラソンはネガティブスプリットで走るべき」

そんな声を耳にして3年、未だにきちんとしたネガティブスプリットが刻めない筆者です。

トップランナーが“ハマったレース”の多くは、「ネガティブスプリットを刻んでいた」とも言われますよね。

前半より後半のタイムが良いネガティブスプリットは、フルマラソンにおいて好記録を決めるかどうかを左右すると行っても過言ではないのでは?

そんな「ネガティブスプリット」について考察してみましたよ。

アフリカのマラソンランナーが「ネガティブスプリット」でマラソンを走る理由

「まだまだ先頭のアフリカ勢は、ジョギングのように感じているでしょうね」

解説でよく耳にする言葉ですが、トップランナーのフルマラソンの展開は“30kmから”ですよね。

30kmまでは、日本人トップランナーといえども“ミドルペースの体感”に対して、アフリカ勢にとっては“スローペース”であることが多いようです。育った環境や身体能力が違いすぎるので、スピードの絶対差があってこそといわれていますよね。

なので、アフリカ勢のマラソンランナーにとっては、30kmからの「ヨーイドン」の競技になってきているのが、今のフルマラソン。

それゆえ、どうしてもラップタイムは後半の方が早い「ネガティブスプリット」となるわけです。

アフリカ勢以外も「ネガティブスプリット」で走った方がいい理由

果敢に攻める日本人ランナーの姿には胸を打たれますよね。

“最強の市民ランナー”でお馴染みの川内優輝選手や、2016年の東京マラソンで先頭集団に食らいつくものの、マメができるというアクシデントに見舞われた村山謙太選手には感動しましたよね。

ただ、「自己ベスト」という観点となると、前半よりも後半の方が早いペースで走ることが必要となるようです。

特に、“37km以降の5kmのラップタイム”が、そのマラソンでの“最速”となるよう走る意識を持つことが「マラソンでベストを出すこと」と、あの高橋尚子さんの監督でお馴染みの小出監督は主張していますよね。

後半まで“スローペース”と感じられるペースで、日本人トップランナーもアフリカ勢に食らいつける展開になれれば、後半にペースを上げられるレースともなり、ケニア勢・エチオピア勢らとも勝負できることになるわけです。

しかし言うは易し。実際に走るトップランナーの身からすれば、“絶対スピード”の違いでの「駆け引き」が要されるんでしょう。

市民ランナーもネガティブスプリットで走ったほうがいい理由

もちろん、我々市民ランナーも「ネガティブスプリット」で走ったほうが好結果が出ることが多いようです。

筆者も思い返すと、“30km以降にバテたレース”と、“30km以降にどんどん前のランナーを抜いたレース”では、後者の方が5kmごとのラップタイムも安定し、レース後も快感だったりしましたよ。

この「快感」が、市民ランナーでのフルマラソンでの「ネガティブスプリット」を左右するきっかけになるのでは?

メンタルの影響で「ネガティブスプリット」で走ることができる?

「前のランナーが止まって見えました」

レース後にそんな発言を聞くことがあります。

残念ながら筆者は、“自分が止まっている方”なのでその経験は少ないんですが、確かに思い返すと“後方から抜いていくレース”で、周囲が止まって見えたことがあります。

4年前の大阪マラソンでは、スタートブロックがBということもあり、スタートから大混雑。

目標ラップに上げることさえ許されず、悶々と5km地点までジョグペース。それから開放された後は、自分なりのペースでどんどんと前に。

そんなときは周囲のペースがゆっくりに見えてくるので、「アレ? 俺ってめちゃくちゃ走れてるんじゃないの?」と脳にプラスな影響があったようなんです。

実際の完走タイムはそうでもないんですけどね。

身近なランナーの方も、「タイムはだめだったけど、ネガティブスプリットだったから気持ちよく走れた」ということはよく耳にします。

前半から飛ばして潰れるよりも、後半に周囲が潰れてきたところで“ごぼう抜き”ができると、脳からアドレナリンが出っぱなしの状態に。それが集中状態にもつながり、足の痛みもふと消え、そのままゴールなんてこともありえるんですね。

精神的満足を目指すならば、前半はガマンの「ネガティブスプリット」でのレースがいいかもしれませんね。

「どうしてもマラソンでベストタイムが出せず悩んでいる」という方は、一度、「我慢のレース」を試されてはいかがでしょう? 思わぬ突破口が見えてくるかもしれませんよ。

ランニングによる内臓疲労に要注意!マラソンで失速しないコツ

マラソンで大幅に失速しないようになった一つの対策に「内蔵対策」があります。

巷では「食べるもの」を中心とした記事がありますが、実は日頃の生活で「内臓を意識する」ということこそ、フルマラソンで失速しない対策になることをご紹介します。

フルマラソンで失速する原因の「内臓疲れ」

ランナーのタイプにもよりますが、日頃しっかりと練習しているにも関わらず「30km以降のマラソンでの失速」が多いランナーほど、内蔵への意識が薄いことが多いです。

「そもそも内蔵とマラソンに因果関係があるのかよ?」

とお思いの方も多いでしょうが、むしろ足の筋持久力と同じぐらい、内蔵ケアや内蔵対策はフルマラソンで重視されるべきことです。

特にフルマラソン後に…

  • 食欲が全くわかない
  • フルマラソン後にお腹の調子が悪いことが多い
  • フルマラソンの給水でお腹の調子を崩した
  • フルマラソン後に疲労が全く抜けない

といった方は、まず内蔵疲労を第一に疑いましょう。

そもそもフルマラソンにおいて、30km以降に失速する原因の多くが「筋持久力が養成されていない」ということですが、日頃しっかりと走り込んでいるのに30km以降に失速が多いランナーは、内蔵疲労により血行不良が起こっている可能性もあるんです。

内蔵疲れは、全身疲労にもなりえてフルマラソンにとっては不利以外のなにものでもありません。

マラソン対策で「食生活で内蔵ケア」は話半分で

フルマラソンの一週間前からの定石として、油っこい食生活を控える人やお酒を控える人が多いのは、体重対策と同時に内蔵ケアをする人が多いからです。

内蔵を痛めた人の多くがご存知だと思いますが、肝臓は「サイレントキラー」という言葉もあるように、自覚症状なくダメージが蓄積され、気づけば病気になっていた…という人も多いものです。

ランナーの中には「お酒が大好き」という人も多いものですが、気づけば痛風に苦しんだ人もいて、内蔵ケアはランナーほど気をつけたいものですよね。

ただ、「内臓 マラソン」とGoogleで検索しても、多くが食生活やマラソン前の食生活のことでしょう。

ですが、あえてここで言わせてもらうと「日頃の筋力対策&フォーム対策」で、内蔵への疲れは軽減させることが可能です。

マラソンでの失速を防ぐ=内蔵に負担をかけないランニングフォーム

結論を言うと、マラソンで失速しにくいランナーのほとんどが「上下運動の少ないランニングフォーム」です。

筋持久力は日頃のランニングで養う必要はありますが、そこで疎かになりがちなのがランニングフォーム…という人も多いものです。

「練習量は嘘をつかない」といいますが、そこに正しいランニングフォームが合わさっていないと、時には簡単にランナーの努力を裏切ってしまいます。

そもそもランニングフォームで「上下運動が少ない運動」というのは、いわばエネルギーが前進しているものです。そこで大切なのは、多くのランナーがご存知の“体幹”です。

ランニングフォームにおいて最も大切なのが、体幹を起点にしていかに腕と足を連動させることができるかどうか、です。

これはいわば、前進運動においていかに上下の負担をへらすことができるかどうか=上下運動を減らして内蔵の負担を減らすことができるかどうかです。

30km以降に強いランナーの多くが、30kmまでに体に負担をかけていないランナーとも言えますよね。これは足の筋持久力や体幹の強さ以外にも、内蔵に対して負担をかけすぎていないことが条件だったりします。

逆に、日頃の練習でランニングフォームを意識せず、ドタバタ走りが多くて上下運動が多いランナーほど、内蔵に対して過度の負担が多いと言われます。

つまり、内蔵に負担をかけないフォームこそが「マラソンでの失速を防ぐ」とも言えるんです。

そのためには……

  • 腹横筋を意識して「呼吸量」を多くする=腹横筋を意識した体幹トレーニング
  • 腕を振りすぎない=肘を引く連動で足が前に進む運動を習得する
  • 日頃の生活で「暴飲暴食」を避ける内蔵ケア
  • 体幹を意識することで「前に進んでいる」という着地=上半身連動での足の振り出し
  • バタバタ走るよりスムーズな前進運動を意識

ランニングフォームは個人差あるものの、上下にエネルギーが多すぎるフォーム=内蔵負担が大きいとも言えるんです。

そのためには「体幹トレーニング」を意識することはもちろんのこと、いかに上下運動を減らすフォームができているかどうかも意識してジョギングしてみてください。

フルマラソン対策をしているにも関わらず、いつも30km以降に失速するという人の中には「内蔵負担」が原因であることも多いです。

筆者も昔はそうで、フルマラソン後にはしぶり腹になり、翌日まで内臓の調子が悪かったものですが、フォームを意識することでダメージが軽減された経験をしています。

筋持久力だけではなくて、いかに内臓の負担を減らすことができるかもフルマラソンでは大切なことだと言えるでしょう。

フルマラソンのペースまとめ

一定のペースで走る“イーブンペース”は、フルマラソンを走る上で大事なことだといわれます。

筆者もイーブンペースで走り切ったマラソンは、大崩れもなく疲労もあまり残りません。だからこそ、これまでイーブンペースで走る練習もしてきたつもりです。

また、マラソンのLAPに関しては5kmごとに取るのがおすすめ。1kmだと、どうしても走っているときに気が散りやすいということがあります。

筆者の次回のマラソンが“イーブンペース”で走りきれるとは思えないのですが、“ラクに楽しく走るマラソン”は、イーブンペースが鉄則です。

ぜひ、ペース感覚を身につける練習も試してみてくださいね。

この記事を書いた人

わたぞう
大阪生まれ愛媛県松山市にいる市民ランナーです。 フルマラソン2時間57分、ハーフマラソン:1時間23分、10km:36分29秒、5km:17分32秒 「ランニングフォーム」や「健康」を第一に考え、楽しく走りつつ、マナーのよいランナーになるのが目標です!
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